愛して野良猫
「私は知っていました……永久様の書かれていたシナリオを」
「…」
「刃が命を落とすことも…知っていました」
「陽炎…」
「私は……罪なき友を…見捨てたのです‥」
陽炎の瞳から‥
ボロボロと…
涙が溢れ出た
「刃を死なせてしまったのは……私のせいです‥」
「それは違う」
「違いません……私も行っていれば‥刃の死を避けることが出来たかもしれないんです…」
「陽炎……お前が行っていたとしても…刃の死は避けられない………女のお前では…父さんには勝てない」
「それでも…っ!!………行っていれば、よかった‥」
陽炎は静かに
涙を流した
「玖音様……私は刃が‥好きでした……」