王子様の秘書様


王子の後ろ姿を見送って、あたしを呼び止めた女生徒たちへと向き直る。



『それで。私になにか御用でしょうか?』


『あの・・・。王子とお茶会をさせてください!』




お茶会?


『あたしたち、王子とお話ししてみたいんです!』
『いっつも通り過ぎるのを見ているだけじゃ、不公平です!』
『どうか秘書様のお力で、お茶会を催していただけませんか?!』





すごい剣幕で言い寄られる。


その迫力に思わず後ずさる。


怖いよ、君たち。





でも、まぁ。彼女たちの言い分はわかるような気がする。


好き・・といっても憧れだろうけど


話してみたい・・・よね。



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