お猫様のお気に入り
真っ黒な髪が、銀髪に変わる。
手足が、獣のものになる。
頭には猫の耳。
狐のしっぽ。
それは本当に人間ではない。
『なっ・・・その姿・・・まさかっ』
「代々受け継ぐ、天狐《テンコ》の血。
そして、猫又《ネコマタ》の血。
神をもしのぐ、その力。
穢れた魂を浄化する。
天堂 乃愛、見参!!」
リョウ)「・・・まじ?」
いまだに状況を飲み込めない村越 綾輔はともかく、幽霊さんの方は、私が名乗ったとたんに逃げ出した。
ノア)「逃がさないにゃんっ♪」
回り込んで、てきとうに作った術式をぶつける。
すると、幽霊さんは吹っ飛んだ。
ノア)「昼間から現れるなんて、珍しいね。
でも。
昼間じゃ力はでないんじゃにゃい?」
『うっ・・・』
本来、幽霊や妖怪なんかは夜行性。
昼間だったら、こっちのほうが有利だ。
術式や、術式で作った炎などをあてて闘う。
だんだん弱ってきて、最後に術式で作った水で鳥を作り、幽霊さんにぶつけた。