お猫様のお気に入り
―――――――――――――
――――――――――
―――――――
『おまえだれと話してんだよー』
『え?』
『いっつもひとりで話しててきもちわりー』
『なんで?皆には見えないの??』
複数の幼い男の子に、1人の女の子が囲まれていた。
その女の子は、幼いながらに、すでに街一番と噂の美しさを持っていた。
女の子は、自分と遊んでいた友達――妖怪――が、自分以外の人間に見えない事を只純粋に不思議に思い、首を傾げていた。
『はぁ?なにいってんだよ、だれもいないじゃん!』
『いるよー、ユウキくんも視てみる?』
女の子は、明るい笑顔を向け、男の子の手を握った。
男の子の目には・・・
見たこともない妖怪達が映った。
『うわぁぁーーっ』
男の子は手を振り払い、逃げ出した。
それを追いかけるように、他の男の子達も逃げ出した。
それから数日後・・・
『天堂 乃愛にはちかづくな!
オバケが来るぞ!!』
『うわっ、こっち来るな!』
『バケモノー!!』
女の子は、周りから遠ざけられた。
――――――――
――――――――――
―――――――――――――