お猫様のお気に入り
『あのーー・・・』
あ、幽霊さん。
ごめんなさい、忘れてました・・・
『もう、いいですかね?』
待っていてくれたなんて、幽霊もすてたもんじゃないわね。
※↑乃愛と綾輔の言い合いが凄過ぎて、声をかけられなかっただけ。
ノア)「あ、もうOKです。
なんか待たせちゃったみたいたいで申し訳にゃいです。」
幽霊さんに向かってペコッと頭を下げた。
『あ、いえ、とんでもない。大丈夫です
―――というわけなので・・・
もういいですね・・』
幽霊さんが、再び襲いかかってきた。
今は村越 綾輔が居るので、また見えない壁で防御―――
したいんだけど。
ノア)「!?あ、れ!?」
防御できない。
それどころか、力もでない。
ノア)「あっ!」
自分の手首を見て気づく。
おそらく、さっき、幽霊さんによって負傷させられたため、術が使えなくなったんだろう。
やば。
リョウ)「・・・どうしたんだよ?」
ノア)「あー、力使えなくなったゃった☆」
リョウ)「は!?
どうすんだよ!!!
来てるけど!?」
さっきから術をぶつけているため、弱っていて動きは遅いが、弱っているといっても、普通の人間がもろに力をくらえば、その被害は計り知れない。
ノア)「五月蝿いわね、わかってるにゃん!」
あー、やばい、やばい、やばい、やばい
どうしよう!?
逃げるにしたって、力が使えないんじゃ、限界がくる・・・
でも、せめて、村越 綾輔だけは逃がさなきゃ・・・
ジリジリと近寄って来る幽霊さんを避けるため、後退する。
遂に、壁際まで追い込まれてしまった。
リョウ)「おいっ、何やってんだよ!?」
綾輔を庇うようにして、幽霊と綾輔の間に入った。