お猫様のお気に入り
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−屋上−
ノア)「―――で?何から教えてほしい??」
すっかり元の姿に戻った天堂乃愛が、午後の授業そっちのけで聞いてきた。
リョウ)「えっっと・・・あの・・俺、まだ混乱してて・・・頭がついてこないっていうか・・・整理できていないっていうか・・・」
ノア)「クスッ」
リョウ)「―――え?」
何から聞けばいいか、迷って頭を抱えて俯くと、上から笑い声がした。
驚いて、天堂 乃愛を見上げる。
ノア)「あ、ごめんなさい。
でも・・・ぷっ・・可笑しくて・・・あはははっ」
リョウ)「はぁ!?」
我慢の限界というように、遂には腹を抱えて、爆笑し始めた。
なんなんだ、コイツ!
ノア)「ははっ・・はぁ、はぁッ・・・だって・・・さっきは、あんなに威勢がよかったのに、どんどん声が小さくなってくんだもん。
・・・ふっ・・・ぁはははっ!」
リョウ)「なっ・・・にしても、笑いすぎだろう!!?」
ノア)「ふふっ・・・あのね?当然なのよ、混乱して。
なんでもいいわ。
全部、答えてあげる。
まあ、言わない事もあるだろうけど。」
突然真顔になった天堂 乃愛につられて、顔が絞まる。
―――本当になんなんだろう・・・?
まさか、わざと俺をからかったのか?
リョウ)「じゃあ・・・とりあえず、保健室行かね?」
ノア)「・・・は?」