お猫様のお気に入り
予想外の質問、というように、天堂 乃愛からなんとも間抜けな声が発された。
ノア)「・・・どういう意味??」
リョウ)「だって、手・・・手当てしないと。」
手首を指差して説明を付け足すと、今度も驚きと困惑の入り交じった顔で、俺を見上げてきた。
しかし、直ぐに、またいつもの冷静さに戻った。
ノア)「あぁ・・・それなら大丈夫よ。
まあ、これは私の体質についてなんだけど・・・
知りたい?」
何故手当てが必要ないのか、それが知りたかったため、素直に頷いた。
すると天堂 乃愛は、長い説明を、俺にも解りやすく、すんなり納得してしまうような内容と言い方で始めた。