あなたに出会って………



私たちは笑顔で試合について話していました。



でも…



横断歩道を渡るその一瞬…


そのほんの一瞬…



ドンッという鈍い音が響きました。



私の目の前には大きなトラックがありました。



隣にいたはずのあなたの姿はありませんでした。



私はしばらくの間、何が起きたのか理解できずにいました。



ただ道路でうつ伏せになったあなたの頭から何か赤い色が見えていたことと…



周りの人がだんだん集まってきて…



遠くの方から救急車の音が近づいてきて…



あなたは救急車にのせられて…



私はそんな光景をただその場に突っ立って見ているだけしかできませんでした。


体が重くてその場から動けませんでした。



私はだんだん時間がたつうちに今起きていることを理解しはじめました。



急いで救急車に駆けつけました。



あなたと一緒に救急車に乗り込みました。



私はただただ夢中であなたの名前を呼び続けました。


あなたの返事は、ありませんでした…



それでもずっとあなたの名前を呼び続けました。



あなたは息をしていませんでした。



あなたが目を開けることはもう二度とありませんでした。



私は涙が止まりませんでした。



あなたともう二度と話すことができないと思うと…



もう二度と笑い会えないと思うと…



もう二度と2人で学校に行けないと思うと…



もう二度と2人で学校に帰れないと思うと…



もう二度と…………
< 11 / 13 >

この作品をシェア

pagetop