ゆめのなかで。
薄目を開けて、彼がこっちを見てないすきに、さりげなく顔を上に向ける。
この角度なら、きっとキスしやすいだろう。
よこしまな事を考えている私に彼が近寄ってきた。
くっ、くるのか…!?
少しだけ緊張すると、彼は私を見下ろすと、そっと私の顔の横にしゃがんだ。
彼の呼吸が、体温が、匂いが、すぐそばで感じる。
無音な世界。
彼は一体何してるの…?
まさか私の顔をじっと見てるとか!?
急に恥ずかしくなってきた。
どうしよう…。今起きるのも、なんか決まりがわるいし…。
あれこれ考えているうちに、彼の大きな手が頬にふれた。
き、きたぁぁぁぁ!!!!!