ゆめのなかで。
はっとして、あわててまた寝たふりをすると、ふわりと何かがふれた。
それは、私のお気に入りの毛布。それをかけてくれたのは…
つうっと、まぶたの間から涙が落ちた。彼の本心は、きっとこの毛布のような、ふわふわな優しさ。
そのあたたかさにうっすらと目をあけると、彼はソファーの下に座って本を読み始めた。
ごめんね。
ちょっぴり疑って。
彼の後ろ姿を見つめながら、私はまたうとうとと眠ってしまった。
日だまりの中、
彼の優しさに包まれて、
私はそっと夢を見る。
ねぇ。
今度は、
優しいキスをしてね。
幸せなゆめのなかで…。