ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「さてと…。」。

駒野が覚悟を決めて、病室に入ると窓際のベッドで外を見つめる奈月に向かって歩き始めた。

駒野の気配に気付いた奈月が振り返った。


『遅い!やっぱり、入院している子は友達じゃないんだよね!』。

これくらいは当然言われると思っていた。

『気持ちをぶつけるところぐらいないとね…。』。

駒野はゆっくりと奈月の側に寄った。
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