ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「今日さ、リハビリ室で握力を測ったんだ…。」。

奈月は黙って頷いた。

「そしたらさ…、右手…5とか6しかなくてさ…。1桁しかないのは驚きだよな。」。

「充…。」。

「何、奈月がそんなしょげた顔してんだよ。」。


杉山が奈月の髪をくしゃくしゃに掻き回した。
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