ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「私だって、あんなオジサンなんか…さ…。」。

「ほう、オジサンねぇ。王子に言っちゃおうかなぁ〜。」。

駒野は、いたずらっぽく笑いながら立ち上がった。

「あっ、だめぇ〜。」。

奈月も立ち上がろうとする。

「なつ、ざんね〜ん。」。

駒野は、点滴を持った松本を指した。

「もう〜、遅くなるならいっそうの事なしにしてくれたらいいのに…。」。

そう、頬を膨らませながら、奈月は右腕を出した。
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