ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「何がわかって、そんな事が言える?この先に見ていた道をこんな事であきらめなきゃいけなくて…。どうやって、生けていけば…。」

杉山の口調は強くなっていた。

その後、また目を吊り上げた少女を見て、

『やばい』

と感じた杉山だが、
言葉をかけれないまま少女を見続けた。

少女は、怒りの目から急に表情を変えた。
その目は悲しみ…いや、失望の瞳だった。


「言葉が軽くなったね…。前は…いや、何も…ごめんね。」

少女は絞り出すように一言言うと病院内へ戻って行った。
< 27 / 565 >

この作品をシェア

pagetop