ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
第2章 立ち上がり
1節 少女の名は
「バカバカバカ…。」
杉山はベッドで呪文のように呟いていた。
『あんな女の子にあたって…。馬鹿だよ…。』
布団を頭の上までかぶって目を閉じた。
『う゛〜』
暗闇の中で唸りながら、全てを忘れたかった。
しかし、その闇は1分も続かなかった…。
布団をめくられたのだ。
「充君、何してるの?Hな本でも見てた?」
担当看護師、藤崎の声だ。
杉山はベッドで呪文のように呟いていた。
『あんな女の子にあたって…。馬鹿だよ…。』
布団を頭の上までかぶって目を閉じた。
『う゛〜』
暗闇の中で唸りながら、全てを忘れたかった。
しかし、その闇は1分も続かなかった…。
布団をめくられたのだ。
「充君、何してるの?Hな本でも見てた?」
担当看護師、藤崎の声だ。