ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「奈月、慌てるなよ。俺が甲子園で投げるまでに外出出来るようになれば…さ。」。

「じゃ、無理ね。」。

「何、弱気になってんだよ。」

「だからさ、充が甲子園で投げるなんて事がないからさ。」。

「確かに、王子がベンチ入り出来るかどうかも…。」。

「ちっ、二人共厳しいな〜。確かに握力もようやく二桁になったばかりだけどな…。でもやってみるしかないから。」。

杉山は右手を眺めた。
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