ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
杉山の描く絵を見続けた藤崎は、一つ頷いた。


「なかなか…というより、たいしたもんだ。奈月ちゃんだね。」

「奈月ちゃん!?」

「そう、篠原奈月ちゃん…。あれ、知って描いたわけじゃないの?」

「知ってるような、知っていないような。」

「何それ?…知り合いじゃないの?さっきの事で、てっきり知り合いかと思った。」

「さっき?」
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