ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「残念な事に…、前処置の投薬などに耐えられないかも…しれんということだ…。」。

「何もかもが、うまく行きだしたと思ったのに…。」。

杉山は天を仰いだ。


「覚悟がいるってだけで、最悪になると決まったわけではないんだから…。もっと言えば杉山君が入院してきてから、あの子の食欲が増えて逆にこれでも良くなった方なんだ…。」。

武晶に肩を叩かれ、杉山は黙って頷いた。
< 440 / 565 >

この作品をシェア

pagetop