ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
第6章 最終回
1節 場外ホームラン
試合前、バッティングピッチャーを務めベンチに戻った杉山に谷村が声をかけた。
「何か…あったの?」。
「別に…、なんで?」。
杉山は汗を拭いながら、鼻を隠した。
「鼻をひかつかせなくても…わかるよ。全然変だよ。」。
「そっか…。幼なじみって…、分かっちゃうんだな…。でも……、それなら…。」。
「わかった……、試合後に教えて…。」。
グラウンドを見つめる杉山に話しかけるのをやめた。
「何か…あったの?」。
「別に…、なんで?」。
杉山は汗を拭いながら、鼻を隠した。
「鼻をひかつかせなくても…わかるよ。全然変だよ。」。
「そっか…。幼なじみって…、分かっちゃうんだな…。でも……、それなら…。」。
「わかった……、試合後に教えて…。」。
グラウンドを見つめる杉山に話しかけるのをやめた。