ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
杉山は、奈月と最後に会った、永田高校戦の前夜の事を思い出していた。
「み…つる…。」。
病室を出ようとした杉山を奈月は呼び止めた。
「何?」。
再び杉山が近付くと、奈月は右手を出した。
それにつられて杉山が右手を出すと、奈月は握手するのではなく、杉山の手の平の移植部分を押した。
「み…つる…。」。
病室を出ようとした杉山を奈月は呼び止めた。
「何?」。
再び杉山が近付くと、奈月は右手を出した。
それにつられて杉山が右手を出すと、奈月は握手するのではなく、杉山の手の平の移植部分を押した。