゚。+空の向こうに消えた+。゚
「あたしは…拓人のこと友達としか思えない。」

あたしの精一杯の嘘だった


拓人が好き


この気持ちは永遠にあたしの胸に封じ込めるんだ


「…本当に?本当に本当に??奈々に遠慮してない?」

「本当だよ。」

胸が苦しくなった

「嘘だよ…祐実は気づいてないだけだよ!!奈々に遠慮なんてしなくていいんだよ!?」

「………。」

奈々はあたしの嘘を見破っていたようだった


でも本当のことを言う訳にはいかない

「祐実には幸せになってもらいたいの…。だから奈々のことなんて気にしないで…自分の気持ちに嘘つかないでよ!」

首を振った

「嘘なんかじゃない。」

「祐実……ねぇ!だから……」

「あたし拓人に返事まだしてなかった。ちょっと行ってくるね!」

奈々を振り切って病室を出た



だって…


あたしだけ幸せになる訳いかないよ……



頬を伝う涙は拓人への恋心の表れだった



流してしまおう―…


涙にして…


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