゚。+空の向こうに消えた+。゚
ゴールデンウィークが終わって、学校が始まって、奈々は地元の病院に移ってきた


SSPEの薬による治療が始まった

薬によって多少は進行は抑えられるらしい




あたしは学校がある日でもない日でも関係なく毎日お見舞いに行った

寧々が一緒の日もあれば、理人が一緒の日もあったし、気まずいけれど拓人が一緒の日もあった

拓人とは少し時間はかかったけど、友達に戻れた


いつの間にか拓人に対する恋心も消えていた


恋をしている暇なんてこれっぽっちもなかった



「もうー・・・・・理人ったらー(笑)」


最近気がついたことがあるの


なんていうか・・・・・・・


理人と奈々の仲が急接近しているような気がする


理人はあたしと同様に毎日お見舞いに来てる


しかも何故かあたしより早くついてて、あたしが病室に入る頃にはもうすでに楽しく笑いあっている


(んー・・・・・む。)



「ねぇ、理人。」

「何、ゆんちゃん。」

偶然というか必然的に一緒になったお見舞いの帰り道あたしは思い切って聞いてみることにした

「もしかしてーさ、奈々と上手くいってるの??」

「お!もう気づいたのか!!」

とニカッと誇らしげに笑った


上手くいってくれて何よりだとあたしは安心した


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