゚。+空の向こうに消えた+。゚
学校のすべてを目に焼きつけておこうと思ったあたしは

学校に許可をもらって冬期休暇中の学校に忍び込んで校内を歩いて回った

別れを惜しむように教室をひとつひとつ見て回った


校内はまだ太陽があるとはいえどキーンと凍えるように冷えていてより一層感傷的になっていった




普段は忘れていてもその場所へ行くと、するすると記憶が蘇るのが分かった


「やっぱり転校したくないなぁ・・・・・」


でもあたしは子供だから

親に養ってもらってる身だから

何にも言えないし、何にも出来ない・・・・・・無力な自分



自分が過ごした机で手紙を書いた

お世話になったみんなに、先生に

拓人や寧々や理人や舞ちゃんやおばさんに

関わった全ての人に

そして、忘れちゃいけない奈々に・・・・・・


どれくらい便箋使ったんだろう?(笑)





机の上には

すっかり色があせて馴染んでしまったネコの絵


それが祐実が学校で過ごした日々を物語っていた


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