゚。+空の向こうに消えた+。゚
「あー・・・・・・・・えと、たむら?」

先生は必死に考えていたようだった


(やっぱり、分からないのかな??)


すぐに思い出せないほどあたしの存在は薄かったんだと悲しくなった



「たむら・・・・・・・田村?あッ!!タムか!!」



(思い出して・・・・・・・くれた・・・・・・)

ぱぁーっと胸が熱くなって、嬉しくて泣きそうだった



タムというのは先生が勝手につけたあたしのあだ名だ

授業で会うたびにそう呼ばれていた


「お久しぶりです♪」

「久しぶりだなぁ!!元気でやってるか?」

「はいッ!!」

顔が緩む

こうしてまた話が出来るなんてまるで夢のようだった

「今、高校何年生なんだったけ??」

あたしの制服をマジマジと見てそう聞いた

「もう高3ですよ☆」

先生に初めて会ったのは3年前だ

あの学校を転校して、もう1年になる・・・・・

「高3かぁ!!いやーもうそんなか。学校、どうだ??大学、行くのか??」

「学校は楽しいですよ♪大学は・・・・・・行きます!もう合格してるんで☆」

「そうか!!じゃあ、またな。元気で頑張れよ!!」

そう言ってその場を去ろうとした


(あっ・・・・・・行っちゃう。どうしよう??このままじゃ、絶対また後悔する。)



「せ、先生!!」

「な、なんだ??」

「あの・・・・・・赤線しませんか??」

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