゚。+空の向こうに消えた+。゚

奈々が好きなあいつ

ちゅんちゅん

窓から光が差しこんでくる

(ん・・・・・・あ、朝??)

空はすっかり朝の顔だった

(あたし、いつ寝たんだろう??)

起きようと思って寝起きの気だるい体を動かした


いつもの習慣で着替えようと行動に移そうとしたら思い出した

(着替える必要ないじゃん!!)

だってそのまま寝ちゃったんだから・・・・・・・・

(うわーぁ・・・・・・・・)

制服がしわしわなことに気がついた

(どーしよー??)

とりあえずスカートだけは前の学校のスカートにすれば大丈夫だろうと思ってそうした



(うん!!違和感なしだね!!)


くるりと回るとふわりとなる紺色の生地のプリーツスカート(今は前の学校のだけどね。)

胸元にはスカーフではなく、黒の細いリボンをきゅっと結んで

それに学校指定のアイボリーのカーディガンをはおる

鏡に写る自分を見て、これを着たくなるのにちょっと納得した

(でも制服が理由って・・・・・・・いくらなんでも単純すぎだけどね。)



「おはよー。」

眠い目をこすりつつ、身支度を整えてから下にいった

「あら、おはよ。」

激しくデジャブ

お母さんは昨日と同じように台所に立って、トントンとコミカルに包丁を動かしていた


今、気がついた

お母さん、今日は顔色が良い

昨日はお父さん、帰ってこなかったんだなって分かった

だってお父さんが帰ってきていたらすぐに言い争って

お母さんはかんしゃくを起こし、泣きじゃくるのをあたしは知っていた

だから翌日には顔は腫れぼったくなり、自慢のぱっちり二重は一重になるんだ


「ご飯、出来てるわよ。食べないの??」

「え??」

(あ・・・・・・・・・本当。気がつかなかった。)

「いただきます。」




「あたし、もう行くね。いってきます。」

食べ終わったので椅子から立ち上がって、かばんを持った

「いってらっしゃい。気をつけてね。」

うなずいて、ドアを開けた

開けた瞬間、朝日が差しこんだ


(今日は良い天気だぁ♪)


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