゚。+空の向こうに消えた+。゚
拓人の出会いを思い出す
真新しい制服に身を包んだ中学校の入学式
つまり、中1の春
「おまえ、どこ小??」
いきなり、隣に座ってた男の子に話しかけられた
幼さがまだ少し残っていたが、背が高く整った顔立ちをしていた彼はさっき女子の注目を浴びていた
そう、それが"拓人"だった
「え?あたし、今年の春にこっちに引っ越してきたから、たぶん言っても知らないと思うよ?」
「ふぅーん。」
(何、こいつ・・・・・・・感じ悪っ!!)
そんな無愛想な彼が少しむかついた
「もう少し愛想よくできないわけ??」
(口では負けないんだから!!)
「愛想よくってどんなだよ??」
(・・・・・・・・は?)
今まで周りにいた男子ってすぐ突っかかってくる奴ばっかだったからちょっとびっくりした
「じ、自分で考えなさいよっ!!」
「うーん、じゃぁ好きな歌手は??」
(え゛・・・・・・・・何故いきなり好きな歌手の話題に飛ぶ?)
言い合いになっても面倒なだけなので、とりあえず正直に答えると
「え!?マジで??俺も!!」
という意外な答えが返ってきた
「本当!?」
(なんだ、いい奴じゃんっ!!)
とあっさりあたしたちの壁は崩れ去った
てか、単純だな・・・・・・・・・あたし。