゚。+空の向こうに消えた+。゚
午後は真面目に授業に出ようということになったあたしたちは教室へ戻った


教室に入るとクラスの子たちの視線が痛かった

一部の真面目ちゃんグループからね

今ごろ登校ー??って感じで


かばんを机に置くと拓人が近づいてきた

「祐実、朝会ったよな??」

「うん。」

(だから何??てか近づかないでよ。奈々に誤解されんじゃん。)

そんなあたしの気持ちも知らないで拓人は続ける

「何してたの??」

「屋上でさぼってた。」

「おいおい。」

「ははははは(苦笑)」



ちらっ

奈々が気になってみてみると、自分の席で気持ちよさそうに寝ていた

ちょっと"ほっ"

(え??何であたし、ほっとしてんの!?)

これは奈々に見られて誤解されなくて良かったぁーの"ほっ"??

それとも・・・・・・・・・奈々に邪魔されないの"ほっ"??

まさか!!下のは有り得ないっしょ!!

有り得ない、有り得ない!!


ブンブンと首をつい振っちゃってたら拓人に突っ込まれた

「何、やってんの??(笑)」

「へ??あ・・・・・・・・ちょっと、考えごと?」

「変なの。」

笑われた

(わ、笑うなぁ!!)

はっ!!

(またこんな風にしゃべってたら噂になっちゃう!!)

よし!!ここは思い切って・・・・・・・・・

「あのさぁー拓人。」

「何?」

「あの、ね。
もうこんな風にあんま話しかけないでほしーんだよね。
だってさ、ほら!!また中学んときみたいにうわさになったらお互い困るじゃん??
だから・・・・・・・・さ?」

(い、言えた!!)



拓人を見てみた


え・・・・・・・・??

何、そんな顔してんの・・・・・・??

もしかして、傷ついてる?


すると静かに拓人は口を動かした

「わかった。ごめんな?」

今にも消え入りそうな小さな声だった

あたしの返事も待たずに拓人はその場を去っていった



あたしはただそれをただぼーぜんと見てた

まさか、あんな反応するなんて・・・・・・・

あたし、もしかして酷いことした??


拓人の傷ついた顔が忘れられない


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