゚。+空の向こうに消えた+。゚
「拓人、こんな時間に何してたの??」

「あー俺はバイト帰りなんだ。」

「バイト??」

やっぱりみんなバイトしてるんだ

(あたしもしよっかなぁ??)

「おう。パン屋だぜ。」

「ぷっ、パン屋ぁ?(笑)なんか似合いすぎてうけるっー。」

(パン屋かぁー)

働いてるところを想像しただけで笑える

「ちょ、笑ってんじゃねぇよ!!」

「だってぇー。ウケんだもん!!」

まだ笑い続けるあたし

(やばっ)

笑いすぎて涙が出てきた


「祐実こそ、こんな時間に何してんだよ??」

(来たぁーこの質問。)

「家に帰りずらくってさ・・・・・・・。」

「何、親とケンカでもしてんの??」

「違うよっ!!違う・・・・・・・・。」


言っちゃう??

・・・・・・・言う??


「・・・・・・・別に、ただの気分だよ?」

(上手くごまかせた??)

やっぱり言えない


「嘘だろ。」

「へっ??」


(なんで・・・・・・・分かるの??)


「ごまかすなよ。何かあったんだろ??」


(なん、で・・・・・・分かるの??)

拓人はなんで分かってしまうのだろう・・・・・・

これ以上、何か言ってもきっと無駄だ


「・・・・・・・両親が・・・・・・・仲、悪いの。
さっ、き・・・・・・・家、帰ったら、ケンカしてて…・・・・・・・。」


(やばい・・・・・・)

泣きそう

でも絶対泣かない!!

(そんな簡単に涙なんて見せないもんっ)

「そっか。大変だな・・・・・・・。
でも、もうそろそろ家に帰った方が良くね?こんな夜に1人でいたら、危険だって!!」

(心配・・・・・・・してくれてるの??)


まだあんまり帰りたくなかったけど、そんな拓人に免じて帰ろうと思った

「分かったよ!!もう帰るから。また明日、学校でね!!ありがとね!!」

「お、おう!!また明日な。」

こくりとうなずいて家に帰った
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