゚。+空の向こうに消えた+。゚
「えっ……あ、なんだ拓人か。びっくりした……」

外灯が後ろにあったため顔がよく見えなかったけれど、声で分かった

拓人がそこに立っていた


「何してんの??」

しゃがんでいるあたしに近づいてきた

「花火の後片付け。」

「あれ?明日にしようってことになったよな?」

「うん。でもやっぱり片づけておこうと思って。」

「手伝おうか??」

「ありがと☆」


拓人と一緒に燃え尽きた花火の残骸が入ったバケツを片づけた



「みんなは??」

「遊び疲れて爆睡中。」

「(笑)あんだけはしゃげばそりゃそうだ……」

「すげ―ハイテンションだったもんな(笑)」

「ね!」

クスクス笑いあった


「そういや…今年で最後なんだっけ?」

「うん、なんか寂し―な……ここさは、もうあたしの家みたいなもんだもん。無くなるの……嫌だなぁ―。」

これがあたしの本音だった

自分の居場所を失ってしまうようで嫌だった

そう思ったらなんだか自然と涙が出てきた

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