━ Are You Happy ? ━
第三章【人生はタイミング】
人生は“タイミング” に左右されるもの
それくらいは
17年しか生きてない私でも分かる。
良くも悪くも
人生はタイミングなのだ
私にとっては
良いタイミングで携帯が鳴った。
駅の階段を上りながらパーカーのポケットを探る
電話の相手は
バイト先の友達 ミキ だった
群れるのが嫌いで
頻繁に連絡を取り合ったり
実のない長電話なんかが苦手な私には丁度良い
冷めてる?
大人っぽい?
同じ学校の女子たちとは少し違う雰囲気だけど
落ち着いた
楽に付き合える
唯一の友達
久しぶりの電話は
一時期ハマってたクラブへの誘いだった
先輩にフられた日
翔ん家に行って
居眠りしただけの日
家に帰りたくない日
タイミング的に
断る理由なんてないから
電車を乗り換えて
ミキん家に向かった。
制服姿の私を見たミキは
クローゼットを引っ掻き回し
私に派手目な服と靴を着せた。
制服とは違う自分
制服を脱ぐと
開放感に溢れて
濃いメイクをした顔は
どういうワケだか
自信に溢れる
そして満月は
女を
雌にさせる