―Silver―
コトッ…
目の前のオシャレなガラスで出来たテーブルに可愛いキティちゃんのマグカップが置かれた。
「ココアなら飲めるっしょ?落ち着くだろうから飲んで。それから喋るよ(笑)」
言われるままに、暖かいマグカップを手にとって喉に無駄に甘くて少しだけほろ苦いココアを一口流し込んだ。
ゴクッ…
そのおかげで私は落ち着いた。がしかし、全てを悟った私の脳頭は龍希で瞬く間にいっぱいになってもはやパニック寸前。
「ぁああ、あのっ…えっと…」
言葉に詰まってオロオロし始める私を見て、いきなり馬鹿笑いし始める龍希…
龍希の笑い声でリビングはいっぱいになった。
ヒーヒーと泣き笑いする程の龍希を見たことがない、私はなにがなんだかまたわからなくなったが、
「何で笑うんですかっ!?」
と普通に話せるようになってしまっていた。
ふぅーと龍希は深い息をすると
「あーウケた(笑)まあ、これでやっと話は出来るかい?」
とイジワルそうに私に言ってきた。
まずはこれが夢でも何でもいい。今私は浮かれている。急に頭に血がのぼって真っ赤になってしまった。
「まずはどこから話せばいい?」
と龍希は向かいのソファーに腰掛けた。