―Silver―





もう季節は夏の終わりで時刻はもう夜の11時…

雨と冷たい空気がながれびしょ濡れの私は体がもうすでに冷えきっていた。



ぽつんと一人しゃがみこんでライブハウスの出入口付近で雨にひたすら打たれた。



何故かわからないけど今はこれでいい。と

神様が言ってる様な気がして友達を呼ぶこともなく、ただしゃがみこんでいた。



―さっきまで貴方が

龍希(リュウキ)が

私の目の前に居たのになぁ。

あんなに近くに居たのに





どうして今は居ないんだろう…



そう考えた直後、涙が雨に混じって私の頬をつたっていった。



多分私という生物は龍希を想う気持ちだけで出来ている。

キラキラと輝いて見える時間が長ければ長いだけ

花火のように儚くすぐに余韻から覚めて寂しさという心の底の闇が広がっていくのを感じてしまう。







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