―Silver―
そう。
いつもなら青いカラコンにビジュアル系メイク、ツンツンのガチガチの髪、ギラギラと光輝く衣装は動けば金属チェーンの音がじゃらじゃらとしているはず。
…その姿じゃなくても私にはわかった。
そのどこかで聞き覚えのある声は
「大丈夫?」
やっぱり愛しい貴方のものだった。
あれ?なんでだろう
声が出ない
体が熱い
急に瞼が重くなり視界が今まで以上に暗くなって
本当の闇が見える
そしてドサッ…っと
誰かの身体が地面に叩き付けられるような鈍い音がした。
まるで体が無いみたい
それからすぐに誰かが驚き叫んで
身体がふわっと浮いたような気がした。