忠犬彼氏。
*彼氏とかいらないんで。
┣告白?なんですかそれは
「青田先輩、好きですっ!付き合ってください!」
今、私は校舎裏に立っている。
しかし、何だこの状況。
「アンタ誰」
「あ、羽柴 禀汰っていいます!
禀汰って呼んでください!!」
「後輩?」
「はい!一年四組です!」
「クラスまで聞いてないし」
「あ、そうでしたね……すみません!」
出落ちか?これが出落ちなのか!?
そもそもコイツまじ誰だよ!!
後輩とか全然知らないし!
「何で私の事知ってんの?」
「気持ちの悪いモノを見るような目で見ないで下さいよー」
なんでこんなにニコニコニコニコ……
してんの?ありえん。
「何で、知ってんの?」
「だって先輩有名ですよ?」
私が有名?ないない。
まじないって。
「先輩学校一の美人でー、氷の女王様って呼ばれてるんですよ?」
氷の、女王?
何だよそのあだ名。
センスの欠片もないな。
っつか学校一美人って何?
この子の夢?
うん、そうだ。きっとそうだ