忠犬彼氏。


「何よ何よ何よ!
稟汰、私のこと半分も知らないくせに!!」

「は!?」

「私が稟汰をどれくらい好きか、どんだけ長い間想ってたか知らないくせに!」

紗耶ちゃん、女の子だね……。


「知ってるに決まってんだろ!
傷つけたことは謝るし、お前のこと嫌いじゃない」

柴、アンタそれ生殺し。
そんなこと言ったら紗耶ちゃんアンタのことあきらめきれないじゃん。

「柴、私帰る」

「え!?何でですか!?」

「アンタがこのことに私を利用しているとしたら、私は帰るよ」

「……」

なんでそこで黙るんだよ。
なんで……。

「そ、なら帰るよ」

「先輩っ……」

去りゆく私を柴は追いかける。
しかしそれは紗耶ちゃんによって阻止される。

「稟汰、どこ行くの?
話はまだ終わってないよ?」

「……っ!」


さてとこれから私はどんな嫌がらせを受けるのかなーっと。

< 106 / 204 >

この作品をシェア

pagetop