忠犬彼氏。


「えー挨拶ですよー」

「ここは日本!Japan!!
しかも挨拶は頬にキスだろうが!」

「え?」

拍子抜けしたような顔でこちらを見つめる。

いや、あのこっちが拍子抜けなんだが。

「いいんですか?頬にキス……」

一体全体はこいつはどこでそんな都合のいいように変えたのだろうか。

誰がいつすると言ったよ。


「いいわけねぇだろう、ボケが。
誰もするなんて言ってないんだけど」

「え!?」

こっちが、え!?だっつーの。

「とりあえず学校!!」

このままじゃ華音と美那都まで巻き添えに…………ならないな。

アイツらはまず自分らが遅刻しそうだと思った瞬間から私完全放置で、学校に向かうからな。(主に華音が指導者で)


「ってか置いていかれたらアンタのせいだからね!?」

早歩き(競歩大会になりつつある)で待ち合わせ場所に向かっている間柴な文句を言ってやった。

してやったり、と思っていたのはつかの間のことだった。

< 116 / 204 >

この作品をシェア

pagetop