忠犬彼氏。
「犬は犬らしくしてな」
「先輩厳しいですね~」
「フンッ」
あ、そう言えば……
「私トイレに行ってたんだった!」
早く戻らねばあらぬ誤解をされる。
いや、絶対!確実に!現在進行形で誤解されていること間違いなし!!
「ぬあぁぁぁ!!」
「せ、先輩!?」
そんな呼びかけに応答もせず私はその場を走り去った。
やべーよ、やべー。
美那都とかまじギャハハとか言ってるって!!
「た、ただいま!はぁはぁ……」
「何でそんなに息切れてんのよ」
「遅かったねー、ギャハ……いっ、痛い痛い!ごめん、ごめんてばぁ!華音たんも見てないで助けてェェェ!!」
予想通りの反応にイラッと来たからとりあえずコメカミをグリグリとしてやった。
地味に痛いんだよね、コレ。