忠犬彼氏。
でも、誰と?何故?
でも私は知っている。
ハッキングをできる奴を。
私のトラウマ。
確かめたいけど、知りたくない。
きっと知ってしまえば再会するハメになる。
それだけは絶対に避けたい。
しかもハッキングをできる奴がそんなその辺にゴロゴロ転がっているはずがない。
「問題はどこまで関与してるか、か」
「え?今なんか言った?」
「いや、何も」
やばいやばい声にでてた。
「ねぇ樋山」
「ん?」
「あんたの家、親スパイとかそういう職業じゃないよね?」
「ああ、ただの油ギッシュなおっさんとうるさいおばさんだぜ」
「あっそ」
ならやっぱり関わり、か。
まぁ調べられちゃったものはもういい。
だけど私の知らないところで私のトラウマが動いている。
私に関することで……。
嫌な予感しかしない。