忠犬彼氏。
「詳しくったってそんなオイシイ情報はないと思うぜ?」
「それでもいいから知ってるだけ全部吐け」
「おえぇぇ」
「……」
樋山、あんたってまるで小学生みたい。
「ってあれ、無視ー?」
「話がそれた。もういいや、コイツじゃ話にならない」
そう独り言のように呟いて踵を返した。
「え、ちょっ待っ、待って下さいっ!!」
超焦ってる。
まじ面白い。
「か、華音たん、璃子にゃんってやっぱりアブノーマル!?」
「そうだね、璃子はドSだもんな」
「だまらっしゃい!」
外野はいちいちうるさいんだよ!
ちょっとは静かにしろよ!
それに誰がアブノーマルだって?
誰がドSだって?
「私はいたって普通だっての!!」
「璃子にゃん、ツッコミどころそこ違う」
私としたことがまさか美那都につっこまれる日が来るとは……!