忠犬彼氏。
*聡真と稟汰、揺れる揺れる

┣聡真と私



「他にも、いると?だがお前は俺以外とは関われないんだろ」

「そうだよ、まだ克服できたわけじゃない。でも、あいつなら……」

「璃子、約束は約束だって言っただろう。過程じゃない、結果だ」


目の前が、真っ暗に染まる。


過程より、結果。


「あんた……あんたがそんなだから璃子が壊れるんだ!璃子から手を引きな!」

「何故、璃子から手を引かなきゃいけない?」

「信じらんないっ……」


どんなに頑張ったって、どんなに良かったって、最後がダメなら、ダメなんだ。

それが聡真の人生観。


「璃子、来い」


のばされた手を、私はすんなりと掴むことが出来ない。



「璃子先輩!!」

騒がしい足音ともに駆け込んできたのは、私の忠犬……。



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