忠犬彼氏。


「先輩から振ったんじゃないですかぁ」

「耳鼻科行ったら?」

「んー……」

「何その微妙な顔」

そんな反応されても返し方わからんよ。
そんなリアクション初めてだもん。


「いやぁ璃子先輩の反応が少し暖かくなってきたんで少し」

「何で二回言う」

大事なことだからなのか!?


「氷、融けてきたかなぁって思ったんですけど……」

そして私のツッコミはスルーか。
スルーが一番悲しいって知ってる?

「あ、そう。
あ……華音ー!美那都ー!」

「先輩反応薄すぎ……クスン」

「ふーん。
おはよー」

「朝からラブラブだね」

誰と誰がだよ。

「璃子にゃん、柴にゃんおはよー」

にゃん……もう完全にキャラ立ったよコイツ。
おめでとうさん。

「璃子、目が死んでる」


そりゃ目も死ぬって。

「璃子先輩……?」

気がつけば、柴の顔が近くにあった。

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