忠犬彼氏。


二人は顔を見合わせてクスクス笑っている。

うん、取りあえずこいつら処刑。
何がいいかなぁ?
火炙り?海に沈めちゃう?生き埋め?

あ、やっぱ死刑でさ、ギロチンとか?


「でも璃子にゃんの毒舌のお陰でフリやすいのかもね」

「あー……スパッと」

「そうそう」

「だって気があるみたいな態度とって何か勘違いされたら超めんどくさい」

昔たしかそんな子いてなんか揉めてたなぁ。

私はそんなの御免だし。


「本当璃子カッコいいよ
まじ女にしておくの勿体ないよ」

悪かったね女らしくなくて。


「でも璃子にゃん可愛いよー」

「わざとらしい機嫌取りはやめて」

「機嫌取りじゃないってばー」


なぜか美那都はペタペタくっついてくる。
誰、こいつ。

「無自覚、ね」

「は?」

「んーん」

なーんか華音って
何でもわかってます
って感じ。

お姉様みたいな、姉御みたいな。

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