忠犬彼氏。
┣駄犬時々忠犬
「せんぱーい!お昼一緒に食べましょー!」
反射的に後ろを向いてしまった。
その瞬間、肩が重くなった。
「退け」
「嫌です!」
「腕を巻き付けるな鬱陶しい」
「とか言いつつ、実は喜んでんじゃないんですかぁ?」
「なわけあるか。
妄想も大概にして」
ベリベリと私にくっついている柴を剥がす。
「柴にゃんヤホー」
「美那都先輩!」
「いつからお前等はそんなに仲良くなったんだよ」
まぁ、美那都も柴も同類だからまぁ、うん、わかるけどさ……。
「璃子にゃん冷たい!
いいじゃん、柴にゃんいい子だよ?」
周りが何と言おうと、私は変われない。
「柴がいい子とか悪い子とか興味ないし関係なくない?」
「それでもさぁ!」
「美那都、もういいよ。
璃子も、そんなツンツンしない!」
柴が凶悪殺人犯だろうが、メチャクチャ天使のようにいい人だろうが……
それが何だって言うの?