忠犬彼氏。
いったい何をコソコソと……。
「璃子」
「何」
「柴君と二人でお昼食べなよ」
「は!?」
二人!?何故!?
「いいじゃんいいじゃん」
「よくない、絶対嫌」
「華音たんもうちょっとオブラートに包もうよ。いくらなんでも今のは直球過ぎだよ」
遠回しに言おうが直球ド真ん中で言おうが変わらないし。
「私、柴となんかと二人は嫌」
「璃子にゃん!それはいくらなんでもいいすぎ!」
「罰として二人で食べてくること」
墓穴った!
柴となんかと、なんて言わなきゃよかった……!
せめて、男なんかと、にすべきだった!
しかしまぁ、ものの見事に私は教室の外に出されてしまった。
柴犬付きで。
「はぁ、この際仕方ない……」
「先輩、よかったら俺の教室で食べませんか?」
「女の子いるよね?」
「勿論ですよ」
仕方ない。
ここはもうそれで折れるしかない。