忠犬彼氏。
「ここです!」
「うわぁ懐かしい」
「え、先輩このクラスだったんですか?」
「残念私は元一組だ」
っていうか視線!視線!!
痛いから!
上履きで、もろ二年ってバレバレだし……。
「柴、私やっぱ……」
聞く耳持たず。
柴は私の手を引き教室に入っていった。
「わ、羽柴お前っ……」
一人の男子生徒が私と柴を見て驚いていた。
「えー青田璃子先輩が男子といるー」
「ね、超意外!なんで稟汰なんかと?」
「璃子先輩やっぱ超美人、羨ましい」
聞こえてるからね。
ヒソヒソ話してるつもりだろうけど
かなり聞こえてるからね。
でも、私のこと知ってそうだし……
「ねえ」
「は、はははい!」
「よかったら一緒に食べよう?」
柴と二人より、この子たちをいれたほうがずっと楽しい。
私が声をかけた三人組は緊張した様子のままこちらに寄ってきた。