忠犬彼氏。


「璃子先輩って色々な噂があるじゃないですかぁ……」

あー……あの女王様がどうとかってやつか。

「おい田中!」

「羽柴君、零ちゃんの邪魔しないでよ。
璃子先輩、でも……私たちは」

「璃子先輩、すごく優しいと思います」

「零ちゃん、一ちゃん、二ちゃん……」

あなたたちも、すごく優しいから


「羽柴君が懐くのわかっちゃうなぁ……」

「い、一ちゃん!?」

「うんうん、璃子先輩綺麗だし……」

「零ちゃんまで何を……」

「優しいし……」

べた褒めだな……。
これだけ褒められたら悪い気しないじゃん……。


「もう皆可愛いなぁ!」

きゃーとか可愛い声を出す三人をまとめてハグした。
もう本当に可愛い!
同じ後輩でも全然かわいさが違う。
まさに月とすっぽん!


「璃子先輩女子と比べるなんて卑怯ですよ!」

はぁ……懐かれすぎも困りものだな。

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