忠犬彼氏。
┗泣いて崩れて
「先輩が悲しいと俺も悲しくなります。
先輩が楽しいと俺も楽しいです。」
「バカ、じゃないの」
「先輩が泣いてると俺も泣きたくなるんです」
「本当にバカ」
私なんかにそんな価値ないのに……。
「先輩、そろそろ俺の気持ち……受け入れて下さいよ」
違う……柴は苦しんでるんだ。
ちゃんと柴の理由で。
「付き合わなくてもいいです。
振るんでも構わないです。
でも、拒絶し続けないで下さいよ……。
俺の心、壊れそうなんだって……気づいてっ!」
柴はこんなにも苦しんでた。
しかもこんなに苦しめていたのは
はっきりしない私。
「柴……!」
私、居心地がよかった。
美那都や華音じゃない違う心地よさに
甘えた。
「私にアナタを受け入れる資格なんてない……」
私は柴の気持ちを弄んだだけにしかすぎない。
最低だよ。