忠犬彼氏。


「どうもこうも別になんも」

「璃子にゃんそれじゃあつまんないよ」

「知るかアホ」

なんで私があんたたちが楽しいかなんて考えなきゃいけないのさ。


「あ、でも一年生の三人の女の子と仲良くなった」

皆可愛かったなぁ。

「なんで柴君とお昼食べに行って別の子と仲良くなってんのよ」

「璃子にゃーん。柴にゃんと仲良くなって帰ってこなきゃだめだよ」

なんでだよ!
別に柴と今のままで全然よくない!?

現状維持って大事!

下手に何かしようとすると大抵の場合失敗するんだから、人間なんてものは。


「璃子のソレ、柴君がなんとかしてくれんじゃないかって私ら期待してんのよ?」

あ、ただたんに面白がってた訳じゃないんだ……。
ま、絶対どっかで楽しんでるんだろうけど……。

「璃子にゃんが少しでも幸せになってほしいよ」

「私は、幸せだよ」

< 73 / 204 >

この作品をシェア

pagetop