忠犬彼氏。


「お疲れー」

「カツカレー」

「美那都アンタって一々……」

「一々?」

「面白い奴」

「華音!聞いて聞いて!!」

「いや、あの一緒に聞いてたから」

「褒められた!」

「いやアレは褒めて無いでしょ」

うん、褒めた訳では無かった。
でも何か時々、美那都のお気楽さって言うの?が羨ましいんだよね。

「にしてもあの子可愛かったよね」

「はぁ?華音アンタ何を言い出すの」

「だって犬っぽくてさ」

「それってどうよ」

いや、確かに犬っぽかった……。
なんか耳とか尻尾とか見えそうだったし……。

なんだっけ名前……。

「柴犬……?」

「は?璃子アンタ何いきなり。
柴犬でも飼いたくなった訳?」

「いンや……」

柴犬って名前じゃなかったっけ?
やべ、本当に何も覚えてない……。

ごめんよ少年…………。

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