忠犬彼氏。
翌日も、柴は玄関前で私を待っていた。
そして軽く言い合いをしながら美那都と華音と合流した後、学校まで美那都と柴の嘆きを聞きながら学校へ。
そして柴と別れ、教室到着から三十秒後柴がやってきた。
って早すぎだろうが。
もっとこう常識の範囲内での早さを……。
それはさておき、予鈴がなった後、名残惜しそうに柴は一年の教室へと帰って行く。
授業の合間はメールが届き、放課後は息を切らせながらやってくる。
そんな毎日が続いた一週間後。
「それじゃあ先輩、メールしますね!」
「あっそ」
柴はニッと笑って帰って行った。
「いやぁそれにしても柴君、毎日よく飽きずに頑張るよね」
「璃子にゃん素っ気ないのにー」
私だって柴が不満一つ言わずにここまでするとは思ってなかった。
「璃子、柴君にご褒美あげた方がよくない?」
「一回デートは!?」
「嫌」